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HALVAってそういうものだったのか

ASWOT

2013-09-13
お菓子
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ロシア語の通訳者、作家、テレビのコメンテーターとしても活躍された米原万里さんのエッセー、『旅行者の朝食』の中の「トルコ蜜飴の版図」という章で、HALVA(ハルバ、この本の中ではハルヴァ)が紹介されているのを見つけました。

幼少期をチェコのプラハで過ごされた米原さんが、ロシア人のお友達からハルヴァをもらいその美味しさに魅了されたというのです。
 
(抜粋)「やっと手に入ったの。一人一口ずつよ。」
こちらが口に含んだのを見てたずねる。
「どう、美味しい?」
美味しいなんでもんじゃない。こんなうまいお菓子、生まれて初めてだ。(中略)
 たった一口だけ。それだけでわたしはハルヴァに魅了された。ああ、ハルヴァが食べたい。心ゆくまでハルヴァを食べたい。それに、妹や母や父に食べさせたいと思った。
 ハルヴァの美味しさをどんなに言葉を尽くして説明してもわかってもらえないのだ。

その後ずっとハルヴァ探しをなさっていた米原さんは、遂に子供の頃食べたハルヴァの味に出会います。

(抜粋)ギリシャ旅行から帰ってきたばかりだという友人のIが、
「米原さんがいつも力説しているハルヴァとかいうお菓子、アテネで見かけたのよ」(中略)
まだ味見していないというIと一緒に一かけらずつちぎって口の中へ運んだ。
「ん?」
無言のまま次の一かけら、次の一かけらと手が自動的に動き、
「ああ、ああ、こんなことならあの店にあったやつ、全部買い占めてくれば良かった」
とIが呻いたときには、ハルヴァは跡形もなく消え失せていた。あの味だった。イーラが食べさせてくれたハルヴァのまぎれもないあの味だった。
「絶品って、こういう味のためにある言葉だったんだ。」
となおも未練がましくIが言った。


この章の終わりの方には、歴史学者、言語学者、外交史研究家にして料理研究家というポフリョーブキンの、『料理芸術大辞典・レシピ付き』という本の中のハルヴァについての記述も紹介されています。
これによるとハルヴァは、「中央アジア、近東さらにバルカン半島で食されている甘い菓子」で、「ハルバ作りは特殊な修業を要する技術」であり、数百の種類があるようです。
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マルタのHALVAを何も知らずに食べていましたが、思った以上に深いお菓子だったようです。
私も色んな種類のハルヴァを、世界中で探して食べてみたくなりました。
旅の楽しみが、また一つ増えてしまいました。

残念ながら、2006年にお亡くなりになってしまった米原さん。できればマルタのハルヴァも食べてみてほしかったです。



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(2012/09/20)
米原 万里

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