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「目から鱗が落ちる」の語源 「聖パウロの記念日」

ASWOT

2014-03-09
歴史
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今回は「目から鱗が落ちる」の語源の聖パウロと、マルタとの関わりについてのお話です。

今回の輸入時に困ったことの一つに、今年2月のカレンダーの並びがあります。
旧正月の時期に韓国での貨物の積み替え有り(港が動きません。涙)、大雪有りの上に、2月8日(土)、9日(日)、11日(建国記念日)のお休み。しかも日本の建国記念日の一日前の2月10日、マルタは「聖パウロ難破船記念日」(Feast of St. Paul's Shipwreck)でお休みでしたから、動くに動けず気ばかり焦る辛い4日間でした。

ところで、この聖パウロ(サウロ)は、「目から鱗が落ちる」の語源となった、あの聖パウロです。
簡略にお話すると、もともとユダヤ人で敬虔なユダヤ教徒であった聖パウロは、キリスト教を迫害す立場でした。しかし旅の途中のある日、天から突然光が差し、復活したイエスの声で「なぜ私を迫害するのか。町(ダマスコ)に行けば何をすれば良いのか分かるだろう。」と告げられ、失明してしまいます。(略し過ぎでクリスチャンの方に叱られそうですね。詳しくは使徒言行録9章をご覧ください。)
このダマスコの街にはアナニアというイエスの弟子が住んでいましたが、アナニアはイエスから「パウロは(異教徒に伝道するために)わたしが選んだ器である。」とのお告げを受けました。
アナニアはパウロのもとへ行き、「イエスがあなたの目を元通りにし、聖霊で満たされるように私を遣わされた。」と告げ、パウロに手を置き祈ると、パウロの目から鱗のようなものが落ち、彼は視力を取り戻したのです。(悪いコンタクトレンズみたいですね。)
この体験の後、熱心なユダヤ教徒だったパウロは回心し、キリスト教の聖人の一人になったのでした。

このことから、「目から鱗が落ちる」とは、「あることをきっかけとして、急に物事の真相や本質が分かるようになる」(広辞苑)ことを言うようになりました。
キリスト教が語源なので、英語でも"The scales fall from one's eyes."と言いますし、他言語でも同じ言い回しがありますが、さすがにユダヤ教の方は使われないかもしれませんね。どうでしょうか。
同様にキリスト教を語源としていて有名なものには、「豚に真珠」があります。
豚の前に、真珠を投げてはなりません。それを足で踏みにじり、向き直ってあなたがたを引き裂くでしょうから。」(マタイの福音書7章6節)というイエスの言葉が語源です。「猫に小判」と同じような使われ方をしますが、異教徒に無理に改宗をすすめてはいけないことを言っているのだという説もあります。

また余談が長くなりましたが、その先を簡単にお伝えしますと、その後回心したパウロは、キリスト教徒として活動していましたが、囚人となり、審理のため船でローマに護送されることになります。その途中船が難破し、マルタに漂着します。274名(具体的な数字!)の乗員全員がパウロの予言通り無事で、パウロ達はマルタに暫く(約3か月間)滞在します。その間にいくつかの奇跡を起こしたことで、マルタでも聖人として認められるようになったということです。
マルタの聖パウロ教会の下には、パウロが身を隠していたとされる洞窟があり、見学も可能になっています。

パウロがマルタに漂着した2月10日の「聖パウロ難破船記念日」は、首都ヴァレッタでは聖パウロ像が担ぎ出されるパレードが行われ、盛大なお祭りが開催されます。この時期にマルタに滞在される方は、お見逃し無いように!ただし年によって、若干お祭りの開催日が変更になる場合があるようですので、事前にチェックしてみて下さい。


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mtt4
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